忙しい職場と暇な職場の環境の違い比較

忙しい職場と暇な職場、どちらが危険?という書き方をしてしまいましたが、その答えは「忙しさの程度」「暇の程度」の違いによって答えも変わってしまいます。
また、職場の環境というものは、個々の環境によって様々な条件も違い、個人個人、何を優先して仕事を決めるべきかと言った状況も異なります。 そのため、一言で「どちらが危険?」と決めることは出来ないでしょう。
しかし、私の個人的な意見としては、下記程度のイメージで見た際は、長く勤めた場合、暇な職場のほうが危険、と言えるように思います。
①忙しい職場 日々1〜2時間の残業はあり、繁忙期は、夜9時頃まで仕事が続くとこもある、といったイメージ
②暇な職場 毎月少量の定形業務のみである、とか、日常的にすべき作業はそもそもない、であるとか、暇、と言える時間が相当時間ある、というイメージ
イメージもざっくりしていますが、10年〜20年と勤める際、②のような暇な職場は非常に危険であるように思います。 それでは、暇な職場の危険性について解説させていただきます。
※金銭的な部分については、割愛させていただきます。
暇な職場の危険性
暇な職場で勤めることは、実はこんな危険性があります。 ①暇な職場は堕落しやすい ②暇な職場は抜け出しにくい ③暇な職場には精神的な負担も
①暇な職場は堕落しやすい
暇な環境が当たり前になると、人は堕落します。
忙しい状態が通常である環境であれば、仕事をすること自体にストレスは特に感じません。 しかし、暇な環境になれると、ほんの少し仕事を頼まれただけで、ストレスを感じたり、忙しいと感じるようになります。
そして、仕事に対する意欲はどんどんなくなり、更に仕事を頼まれた際に嫌な表情などが出てくるようになってしまったりすれば、ちょっとした仕事すらだんだん頼まれなくなってしまう、そんな負のスパイラルが生まれてしまいます。 そんな状態が続けば、だんだん仕事をすることが出来ない体質となってきてしまいます。
そして当然、そういった職場では仕事の経験を積むことはできず、成長もできないでしょう。
②暇な職場には精神的な負担も
暇な環境は、実は精神的に良くない要素も多いです。 簡単に挙げると下記など。 ・単純に手持ち無沙汰な状態にストレスを感じる ・仕事をする楽しさは一切なく、なんの達成感もない ・人から感謝されにくい・無駄に人から羨ましがられる
このように、暇な環境も、感じるストレスは多々あります。 忙しくてストレスを感じるのであれば、生産的なストレスであるかもしれませんが、暇でもこのように多くのストレスを感じてしまうのです。
なお、「忙しい職場と比較した場合」を考えると、業務に追われるといったプレッシャーも無く、プライベートの時間も奪われる訳ではないため、やはりストレスは少ないと言えるでしょう。
③暇な環境は抜け出しにくい
そして、暇な環境は非常に抜け出しにくいです。 一旦暇な職場に就職してしまうと、「非常に良い待遇かもしれない」「また暇な職場を探したくても探せないかもしれない」「今の環境から抜け出すのが怖い・自信がない」といったふうに考えてしまい、一歩外に踏み出すことが出来なくなってしまいます。
すでに上記①で紹介したような状態になっていれば尚更です。 暇な職場によって気力を奪われてしまえば、転職活動をする気力だって失います。 さらに、経験値も低い状態となってしまっているため、転職活動の実際の難易度も高い状態となってしまいます。
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私の友人は、ほとんど休みもないような、激務の環境で仕事をしていました。 そのころは仕事熱心であり、そこも長く勤めていましたが、肉体的にも厳しくなって来たため、もっと楽な仕事にしたい、と転職活動をしました。 その結果、ほとんど何もしなくても良いような職場を見つけることに。
転職をした後の最初のころは、「自由で何でもできて最高だ」という状態。 しかし、半年ほど経って、だんだん無気力となって行きました。 どちらかというと向上心もあり、仕事も楽しんでいたタイプでしたが、「やる気も気力もなし」というような状態に。 その後、「仕事に行きたくないから仮病で休む」ということを繰り返すようになってしまいました。
なお、激務な仕事をしていた際に、身体的に不調となっていたことを考慮すると、比較すれば今の暇な職場のほうが安全ではあるかもしれません。 しかし、この状態が何年も続くことは間違いなく危険。 すでに友人は、「もうずっとここで働き続ける人生になるかも」なんてことを言っていましたが、私は彼の今後が心配です。
暇な部署で仕事を続けた先輩
私の先輩は、毎月少量の決まった業務だけをこなせば良い、という、働きやすい職場に勤めていました。 必ず定時に帰れるその環境は、私も社会に出る前は、羨ましいとさえ思っていました。 しかし、7年ぶりに再開した先輩は、無気力状態となっていました。 決まった業務を繰り返す日々にだんだんやる気を失い、遂にそれさえもこなせないような状態に。
先輩は年功序列を信じて長く勤めることを考えていたようですが、その後無情にも、全く馴染みのない部署に飛ばされる、という結果となってしまいました。
「そんなことは自分自信の問題だ」、といった厳しい意見もありますが、私は、その暇な環境がいかに危険か、という部分にも着目したほうが良いのでは?と思います。 人は環境によって大きく変わるものです。
本当は働きやすくて成長もできる環境がベスト、と言えるでしょう。 しかし、なかなかそうバランスの良い職場はなかなか見つからないもの。 そういった意味では、「ある程度の忙しさ」は受け入れるべきものであると言えるかもしれません。 ただし、家庭優先、趣味優先の生活を送りたい、という明確な目的があって、働きやすさ優先の暇な環境を選んでいる場合については、暇な職場を選択する意義は十分にあるでしょう。
暇な職場が危険でない人の特徴
上記では、暇な職場の危険性を紹介させていただきましたが、暇な職場が危険でないパターンもあります。 具体的には下記のような場合など。

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①勤務する期間が短い場合
基本的には、暇な職場は、長く勤めることで危険性が生じてきます。 そのため、ちょっと1年程度働こう、であるとか、午前中だけ短時間働く、といったように、短期間の話であれば、暇な職場に危険性はあまりありません。
②暇な環境を活用できるタイプの場合
暇な環境に染まってしまうのではなく、その環境を積極的に活用できるタイプの人にとっては、プラスの部分も多くあります。
例えば下記のようなタイプの方。 ・自らやりたいことがはっきりしている ・仕事よりも優先すべきものがたくさんある そういった方であれば、やりたいことなどに全力で取り組み、仕事は半分休憩、といったようなスタイルも確立できるかもしれません。
仕事をしている時間は多くの時間を占めます。 そのため、自分ではそのつもりが無くても、仕事が自分に与える影響は大きいです。 しかし、あくまでも仕事は優先順位の低いもの、と自ら位置づけをはっきりとしている方にとっては、職場環境が与える危険な影響は受けにくいでしょう。
資格試験の取得を目指している方にとっても、暇な職場は良い環境かもしれません。 仕事ではエネルギーを使わないため、勉強に集中できるためです。 忙しい職場でいくら実務経験を積んでも、資格を取得することはできません。
③暇な環境が向いているタイプの場合
仕事には向き不向きが当然あります。 その中で、暇な環境が向いている、という方だっています。
例えば暇な環境下でも皆から頼られる、愛される存在になることができる方。 暇な環境下で求められる特有のコミュニケーション能力が高いからこそ、そのような存在になれるのでしょう。
そのように、日々特殊な能力を発揮している方にとっては、心配も必要ないと言えるでしょう。

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まとめ
本当は、ある程度忙しくて、自分が成長できるような環境で、工夫をしながら頑張るくらいがベスト、と言えます。 しかしなかなかそういった環境は見つからないのが現実です。
そんな中、暇な職場と激務の職場、どちらを選ぶべきか、という選択を迫られる場面も出てくるかもしれません。 そのときに考慮すべきことは、暇な職場というのは、意外と危険ということ。
職場選びをする際は、暇な職場の危険性も理解した上で、どんな職場を選ぶべきかを考える必要がある、と言えます。